外国為替証拠金取引の仕込み
外国為替証拠金取引とは、円を売って米ドルやユーロを買うなど外国通貨を売買する取引のことです。
外貨預金感覚で身近な通貨から取引可能なので最近は個人投資家の人気を集めています。
「新聞・雑誌などで脱税の話題を見かけるけれど、FXって悪いことなの?
ひょっとしてギャンブル?」
FXは金融商品のひとつです。ルールに基づいてしっかりと取引を行う必要があります。
ルールを理解せずに取引することは思わぬ損失を受ける危険が高くなります。
しっかりと知っておきましょう。
証拠金とレバレッジ
FX、外国為替証拠金取引は、取引業者に預託した証拠金とレバレッジ(英語の梃子という意味です)によって、取引できる額が決まります。
| 証拠金 | レバレッジ | 投資金額 | 1ドル=100円換算 | |
|---|---|---|---|---|
| 1) | 50万円 | 10倍 | 50万円× 10倍= 5,00万円 | 50,000ドル |
| 2) | 50万円 | 20倍 | 50万円× 20倍= 1,000万円 | 100,000ドル |
| 3) | 50万円 | 25倍 | 50万円× 25倍= 1,250万円 | 125,000ドル |
| 4) | 50万円 | 100倍 | 50万円×100倍= 5,000万円 | 500,000ドル |
| 5) | 50万円 | 400倍 | 50万円×400倍=20,000万円 | 2,000,000ドル |
おぉ!レバレッジが大きいほうがたくさん取引できるじゃない!とも見えますが、それだけリスクも大きくなります。
必ず、利益・損失の計算方法とセットで必ず考えましょう。
簡単な例で考えてみましょう。1ドルが100円のときに10万単位のドルを買いました。そののち、1ドルが105円のときにその10万単位を売ったとします。5円の値動きがありましたので、5円×10万単位で、50万円の利益です。「やった!50万円プラスで2倍だ!」という結果になりますが、上記1のレバレッジ10倍の場合は証拠金が10万ドルに足りませんので、10万単位の取引はできません。つまり、レバレッジが20倍以上ないと取引ができません。これがレバレッジの便利な点です。
次に、1ドルが105円のときにドルを10万単位買って、1ドルが100円のときにその10万単位を売ったとします。同じく5円の動きですが、今度は50万円の損失です。この損失はあなたの証拠金からそっくりそのまま差し引かれます。つまりゼロ円になってしまいます。
多くのFX取引業者はいきなりゼロ円!とならないようにロスカットルールというものを定めています。一般的にはゼロ円となってしまわないように証拠金が一定の比率を下回ったときに、反対売買(ポジションを解消する)が自動的に行われます。この基準はFX取引業者それぞれで異なりますので、サービスの説明や約款で必ず確認しましょう。
先の例で引き続き考えてみましょう。証拠金の50%におよぶ損失が発生した場合に反対売買を行うロスカットルールを設定しているFX業者で取引をしていたとします。証拠金の50%、つまり損失が25万円に達した時点でロスカットルールに基づいて、反対売買が行われます。具体的には102円50銭、2円50銭の値動きがあった場合に25万円の損失が発生しています。このときに反対売買を行い、25万円で損失を確定し、それ以上の損失が発生しないように処理されます。しかし、急激な値動きが発生した場合は上記のようにうまく処理が完了するとは限りません。102円50銭をさらに下回って反対売買が約定することがあります。この場合、確定した損失を支払う必要があります。
ここでもう一度レバレッジと取引額を考えてみましょう。
証拠金50万円は同じ条件で、次のようなケースの場合を考えてみましょう。
| レバレッジ | 投資金額 | 1ドル=100円換算 | |
|---|---|---|---|
| 1) | 10倍 | 50万円× 10倍= 500万円 | レバレッジの限界まで使って取引した場合 |
| 2) | 100倍 | 50万円× 100倍= 5,000万円 | レバレッジの限界まで使って取引した場合 |
| 3) | 100倍 | 50万円× 10倍= 500万円 | レバレッジの限界まで使わないで取引した場合 |
先ほどと同じように105円で買い、100円で売りとなるとしたら、
| 値動き | 投資単位 | 損失 | ||
|---|---|---|---|---|
| 1) | 5円 | × | 50,000 | 25万円 |
| 2) | 5円 | × | 500,000 | 250万円 |
| 3) | 5円 | × | 50,000 | 25万円 |
2のケースでは、なんと損失が250万円となってしまいました。
実際にはこうならないようにロスカットルールが適用されて、損失が25万円となるところ(50銭の値動き、104円50銭)で反対売買が行われます。証拠金を超えてのマイナスが発生しないように配慮されていますが、あくまで売買です。売買が成立しなかった場合のリスクはマイナス250万円です。一方で、高レバレッジにも関わらず、取引の金額を小さくした3のケースでは、1のケースと同じ損失となります。
- まとめ
- レバレッジの大きさに応じて、より多くの金額を取引することができる
- 利益・損失はレバレッジに関わらず、取引量に応じて決まる
- ロスカットルールは損失を最小限にとどめるためにある



